【きゃさ工房ウクレレ製作④】ボディを"彫る"。
ヲータケ(@hiddy_ukulele)だす。
ウクレレづくりの記事ですので、興味がお有りの方のみ、お手すきの際にどうぞよろしゅう。
・きゃさ工房ウクレレの真骨頂 "手彫り"
あらかじめ断っておきますが、今回は弦楽器に馴染みのない方には少々分かりづらい表現が多くなります。ごめんちゃいちゃい。
ざっくり言うと、本来ウクレレのボディ部分って、
- "枠組み型"を作る。
- サイドバックの木を選び、湯にかけてから、木型に沿うようにじっくり曲げて(ベンディング)して、固定する。
- そこにトップとバックを接着する。
という流れによって完成する。らしい。
そして、ボディが完成したら、そこにまたネックをつけていく...という流れが続いていく。
詳しくはこちらのブログから。笑
んだけど、きゃさ工房式ウクレレは、このオーソドックスなものとはかなり異なる。
それは、"ヘッドからボディ(トップ部分を除く)までが1枚の木によって成る"からだ。
これは、単純に「スルーネックがすごい!」とか、そういう次元ではないよ。
きゃさ工房式の真骨頂は、一枚の木を手彫りすることでボディをつくってしまう点にある。
先に出来上がりを見せとくと、こんな感じね。
ちなみに、書くまでもないんだけど、『なぜ、1枚の木でつくっているのか?』というと、『より良い鳴り(音の響き)を生むため』だ。
全ては音のために。それ以上でもそれ以下でもない。
より理屈っぽく理解したい人は、たにもっさんに直接聞いてみるのがオヌヌメ。
・パワー勝負
ということで、タイトル通り、ボディを"彫る"よ!
まずは、下書き。トップに沿ってボディラインを描いていきます。
そして、やたら危なそうなマシーーーーンでチュミーーーーンとライーーーーーンを掘っていきます。
ちなみに、たにもっさんに任せっきりではなく、地味に私もチュミーーーーーンしました。
カンタンに見えて、とても神経使って疲れる作業だった...。はふー。
さて、いよいよガッツリ彫り進めていくわけですが、
やはり社外秘のチュミーーーンが含まれるため、割愛させていただきます。
いかんせん、かなり社外秘な部分なので仕方ありませんが、堂々と隠します。
が、あまりにも隠しすぎてる部分が多いのも事実。
そこで、お詫びとして、やはり僕が愛してやまないショートコント番組「LIFE!」より、"堂々とした人"をお納め下さい。
さて、こんな感じで彫って....
彫まくると、こうなる。
写真じゃ伝わらないけど、少しずつ削りながら、指でコンコンと叩き、音の違いや変化を楽しむのも手彫りの魅力だと個人的には思う。
削る量や場所によって、ホントに全然違うからね。木は生き物なのだ。
ちなみに、かなり割愛してるけど、もちろん、根気のいる作業も多々ある。
とにかく腕がめちゃ疲れる。手彫りは根気とパワー勝負なのだ。
しかし、反面、必死に彫って楽器のカタチが見えてくると、愛着がほんとハンパないくらい湧くよ。我が子だよ、マジ我が子。
僕も作業に参加する比率がかなり上がって、ウクレレづくりの大変さと醍醐味を少しずつ味わえるようになってきた。クリエイティブすぎてめっちゃ面白い。
・きゃさ工房だけだから
話は逸れるけど、たにもっさんは現在10本くらいのオーダー案件を抱えている状態らしい。工房内には、僕以外の方がオーダーしている製作途中のウクレレが何本もある。
中には、職人とユーザーの思いがたっぷり込められたものもある。
例えば、これ。
四国在住の"河ちゃん"さんがオーダーしたサオ。河ちゃんさーん!見てるー!
鳥が超カワイイ。
花鳥風月をモチーフにしているとかなんとか。
そして、よーく見るとボディ内部には、なんてこったい....
3Dの花が彫刻されてるではないか。
これぞ手彫りの真骨頂。もはや神秘的にさえ感じられる。
たにもっさんと河ちゃんさんの"遊び心"と"手彫レレ愛"がたっぷりと込められてるのが一目でわかるよ。エエっすなぁ。
ヲ「この手彫りの花、最高!」
た「こんなんつくるの、世界でオレだけだからね。」
ヲ「うわ!ちょっと今のカッコよかった。ロマンあります」
た「あ、いつか3Dのチ◯コ彫って、サウンドホールをアソコに見立てt..」
ヲ「前言撤回な。でも、面白いからやりましょう(ゲス顔)」
ウクレレづくりは続く....。
*ウクレレ製作の過去記事はこちらから!